当ブログ内でたびたび登場している肉の低温調理(真空調理)料理に使用しているAnova Precision Cookerという調理器具をご紹介します。
わたしが購入したのは2016年の春。当時は3万円くらいしましたが、今はだいぶ安くなりました。
Amazonで安い時で1万6千円くらい〜高い時でも2万円くらいで購入することができます。
明らかにAnovaをパクっている商品もたくさん出ていますが、Wi-Fiとスマホアプリをつかった操作&モニタリングができるのはAnovaだけだと思うので、わたしは断然Anovaがオススメです。
自宅でバル風の肉料理を食べたい!
安い肉も美味しく調理できる調理器具がほしい!
と考えている方は、ぜひ最後までお付き合いください。
低温調理器「Anova Precision Cooker」
わたしはAnova(アノーヴァ)と呼んでいます。正式名称はAnova Precision Cookerというそうです。日本語にするとAnova精密調理器。
Anovaというのはメーカー名ですが、呼びやすいのでわたしはこの調理器自体をANOVAと呼んでいます。日本語で表記するとアノーヴァかアノーバです。
Anovaを紹介する前に、そもそも低温調理って何だろう?
肉や魚などは生の状態だとムニムニでネチョネチョーでなんともいえない食感ですが、火を通すと歯切れのよい食感になります。
それはタンパク質が収縮し弾力が生まれるためで、その変性がはじまる温度は50℃といわれています。
そして、66℃を超えるとタンパク質ががっちりとつかんでいた水分が分離されそとに出てしまうため、徐々にパサパサし硬くなっていきます。いわゆる肉汁がそとに出まくっている状態です。
そして、お肌がプリプリになるとかで有名なコラーゲンは生の状態では硬いゴムのような食感ですが、56℃くらいから徐々に溶けていきトロットロに柔らかくなっていきます。
したがって、タンパク質が固まらずコラーゲンが溶けている状態が最も肉が硬い状態がもっとも肉が柔らかく調理されている状態ということになります。
普通にフライパンで肉を焼く場合は、肉の温度は上がりすぎ、短時間調理のためコラーゲンも溶けないのでこの硬い状態に近いと言えると思います。
この、肉を柔らかく保てる温度帯で調理をするのが低温調理で、それを可能にする調理器具が低温調理器です。
殺菌について
肉の柔らかさ以外に気にしなければならないポイントとして殺菌があります。
これはもう正直よくわかりません。
↓は殺菌の目安です。
0-8度 増殖しないが死なない
8-15度 徐々に増殖する
15-30度 かなり増殖する
30-38度 激しく増殖する
38-40度 かなり増殖する
40-60度 徐々に増殖する
60度以上 5-10分で死滅する
100度 数秒で死滅する
60℃以上であれば10分程度加熱すれば殺菌が完了するということになりますが、すべての菌がこの温度に対応しているわけではありません。
そもそも、動物の体内でウィルスや細菌がいるのは通常は気道と消化管のみで肉の表面にいることはあっても内部にはいないそうです。
わたしは60℃以下の温度の調理も試しましたが、そういう時は・・・というか60℃以上の場合でもほぼ必ず表面はグリルやフライパンで高温で焼くようにしています。その場合、当然表面の温度は100℃を超えるので、ほとんどの細菌は死滅していることになります。
それ以上のことを気にしだすと外食だろうと自宅だろうとウェルダン以外は食べられないということになってしまうのでそこは、
・衛生面で信頼のおけるお店で肉を調達する
・肉の扱いに気をつける
・まな板や包丁の衛生管理をしっかりとやる
・表面はかならず焼く
などに注意してリスクを最小限にしましょう。
では、なぜそこまでして自宅でAnovaを使って低温調理をするのか!?
答えは、とても美味しいからです!
塊肉の表面には菌がいますが、低温調理の場合はほとんどが塊のまま調理してから表面を焼くパターンなので危険性は薄れます。
逆に、薄切りや細切れ、ひき肉などは肉の表面が使われているということになるので、全体によく火を通さないと危険ということになります。
低温調理でハンバーグつくろうと思っていた人は注意してください(笑)
Anova Precision Cookerのサイズ、大きさ
これが実際のAnova低温調理器です。
円筒状で、取り付け用の輪っかに通して鍋などの容器に固定して使用します。
収納面を気にする人は多いと思いますが、厚みもないので輪っかと本体をバラさなくても収納可能。バラせばもっと楽に収納できます。
ちなみに、写真を撮るために引き出しに入れてみましたが、わたしは使用頻度が高いのでほぼ出しっぱなし状態です。
Anova Precision Cookerの操作性
操作は非常に簡単です。
本体には、start/stopボタンとタイマーボタン、マウスホイールのようなダイアルがついており、直感的に温度と温度の設定が行えます。
また、Bluetoothに対応しているので、スマートフォンにアプリをインストールすればアプリから簡単に温度と時間の設定が行えます。
調理が完了したら、アプリはポップアップ通知で知らせてくれ、本体は停止するまでピッピッと音を鳴らして調理終了を知らせてくれます。
安全対策も申し分なく、万が一長時間調理で水が蒸発してなくなってしまっても水位がMIN以下になったら自動で調理を停止してくれます。
初めてつくった温泉卵の記事はこちら。
Anova Precision Cookerの使い方
使い方はとっても簡単。
食材をジップロックに入れて真空にしている間に
お湯を入れた容器にANOVAを設置し、温度を設定
設定温度に達したら、食材を沈めてタイマーをセットしたら調理開始
タイマーが終了したら完成
Anova Precision Cookerの魅力
- お店でしか食べられないような柔らかい肉を自宅で食べることができる
- 放置できる
- 他の低温調理器にくらべ場所をとらない
お店でしか食べられないような柔らかい肉を自宅で食べることができる
魅力はなんといっても今まで、外食でしか食べられなかったような柔らかい肉を自宅で食べることが出来るということ。
好きな部位を好きなように調理していいんです!
放置できる
普通にコンロで鍋に入ったお湯を温めても、温度計があれば低温調理は可能ですが、付きっきりになってしまうことでしょう。
他の低温調理器にくらべ場所をとらない
一般的な低温調理器ってこんな感じの鍋タイプのものが多いんですよね。
これだと、収納スペースをかなり圧迫しますが、前述したとおりANOVAは棒なので場所をほとんどとりません。
あえてデメリットをあげるとするならば
ほとんどデメリットは無いに等しいですが、良いことばっかりいってると胡散臭くなってしまうのであえてデメリットをあげるとすれば、
- ジップロックの消費量がとんでもなく増えた
- 食費があがるかも
ジップロックの消費量がとんでもなく増えた
Anova低温調理器を使い始めてからジップロックをものすごく頻繁に使うようになったので、消費量が以前に比べるとかなり増えました。
といっても毎日使っているわけでもないので、「使いすぎて家計を圧迫するー!!」ってことは全然ないです。
食費があがるかも
ジップロックの消費もそうですが、肉が本当に美味しくて飽きないので肉をものすごく食べたくなってしまいます。結果、たんぱく質の摂取量が増え糖質の摂取量が減るので健康的には非常に良いのですが、若干食費が上がるかもしれません。
まあ、美味しいものを食べる為にはある程度は仕方ないですね!
Anovaを買って起こった変化
ここまで、使い勝手や収納面に触れながら「Anova Precision Cooker」の素晴らしさに付いて書いてきました。
少しでもAnovaの素晴らしさが伝えることができたなら幸いです。
そうそう、そういえばわたしの妻は肉が紅いのが嫌で焼肉でもステーキでも肉料理はなんでもかんでもウェルダンだったんですよ。
実際、ファミレスに毛が生えたようなステーキ屋のレアとかってかなり怖いですよね。
それが、わたしが「中は紅いけどちゃんと殺菌も出来てるから大丈夫!」ということを懇切丁寧に説明し続けたところ、中が紅い=危険という認識を拭い去ることができ、今ではこんなステーキ肉も食べられるようになりました。
まあ、外食ではあいかわらず紅い肉はイヤみたいですけどね。
Anovaを買ってから2年ちかく経ち、数えきれないほど肉の低温調理をしましたが、失敗したものもふくめて1度も食中毒にはなっていません。
むしろ低温調理をはじめてから、以前に比べると殺菌や肉の温度に関する知識が増えてしまったので、外食で生っぽい肉を食べるのがちょっと怖くなってきたくらいです。
鳥刺しとかマジで怖いです。信用して食べてアタるくらいなら、自分で気をつけてつくってアタる方がまだ救いがあります。
まあ、出てきたら食べますけど。
買って使わなかったらもったいない
決して安い買い物でもないので買って使わなかったらどうしようと考える人もいるかと思いますが、そこはなんとも言えません。
前述した通り、温度設定だったり殺菌だったりにはそれなりに気を使わなくてはならないので料理や食に興味がない人が使うのは難しいと思いますが、肉好きor料理好きのどちらかでも当てはまっていれば、やっているうちに楽しくなるし美味しさには感動するはずなのでどんどんハマっていくと思いますけどね。
低温調理に関するブログは色々よみましたが、買って後悔したっていう記事はあまりみたことはありません。
買うか買わないかはあなた次第。
Anova Precision Cookerを購入するには
わたしが購入したときはAmazonで買うよりも海外の公式サイトから購入したほうが多少安かったのですが、今は送料を考えるとAmazonで普通に買ったほうが断然安いです。
1つ注意点。
電源プラグの形状が特殊なのでこのような変換アダプタが必要になります。
こちらはAmazonで買うより近所の家電量販店とかで買ったほうが安いと思いますが、探すのが面倒な方はあわせてどうぞ。
Anova Precision Cookerで低温調理して美味しいお肉を食べましょう!
低温調理したお肉は美味しいし、見た目のインパクトもあるのでBBQやパーティーでも好評です。
わたしは盛り付けがあまり得意ではありませんが、インスタ映えすること間違いなし!
そうそう、わたしが肉料理ばっかつくってたので魚料理のことにはまったく触れていませんでしたが、魚料理も全然つくれます!
出典:https://gigazine.net/news/20150116-anova-precision-cookers/
やわらかフワフワの魚料理をつくることができます。
野菜はやりませんね。水じゃなくて50度くらいのお湯で洗うのとか以前流行りましたね。
低温調理に関する他の記事もありますのでどうぞ。